【役立ち知識：特許】早期審査 （2016/05/13）

特許の審査は、以前は通常一次審査通知までの期間が平均2年以上かかっていた時代もありましたが、年々迅速化が図られ、2015年の実績は平均約10か月程度であった模様です。 　更なる迅速審査のニーズもあるため、所定の要件を満たす出願を対象として、出願人の申請により他の出願より早期に審査が行われる早期審査の制度が設けられています。 　早期審査の対象になる出願としては、例えば、既に実施している発明に係る出願や、外国にも出願している出願や、中小企業等の出願等が挙げられます。 　早期審査制度を利用した出願の2015年の一次審査通知までの期間は、早期審査の申請から平均約2.3か月であったそうですので、早期審査制度を利用すれば通常の審査と比べてかなりのスピードアップが期待できます。 　尚、より重要性の高い出願を対象に、上述の通常の早期審査よりも更に早期に審査を行うスーパー早期審査制度も試行されています。スーパー早期審査では、通常の国内出願であれば、申請から一次審査までの期間が１ヶ月以内になります。しかしながら、出願人にも早期の応答が求められるなどいくつかの注意点があります。 　又、意匠や商標の出願についても早期審査の制度はありますが、特許とは対象となる出願の要件が若干異なりますので注意が必要です。

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